カウンセラーの守秘義務と例外

カウンセラーの守秘義務と例外

カウンセラーには「守秘義務」が課されます。カウンセリングで得た情報をどこかでペラペラ喋ったり、個人情報を漏洩したり、そのようなことはいたしません。

しかし下記の①②③は倫理上・法律上の例外ですので、しかるべき公的な機関等に情報を提供する場合があります。

 

①あまりに具体的で実行性の高い自殺計画を聞いた場合

②あまりに具体的で実行性の高い犯罪計画を聞いた場合

③児童虐待があきらかであり、子供の保護が必要な場合

 

 


①の詳細

◆守秘義務が優先

 「死にたい」「自殺したい」「過去に自殺未遂をした」等は、カウンセリングでは出てくる話です。このような話では守秘義務を優先します。

 

◆情報提供が必要

「死ぬための毒薬をすでに入手しており遺書も書き終えた。今日帰ったら絶対に実行する。俺の決心はかたい」

というように、具体的に計画していて実行性がきわめて高いと判断した場合は、倫理上見過ごすことはできません。

②の詳細

◆守秘義務が優先

 「殺意が湧く」「殺したい」等は、カウンセリングでは出てくる話です。このような話では守秘義務を優先します。

 

「過去に法に触れることをした」「現在、法に触れることをしてるが捕まってはいない」等の場合、カウンセラーは公務員ではありませんので報告する義務はありません。守秘義務を優先いたします。ただ、事の重大さによっては、倫理上、自首を勧める場合があります。

 

◆情報提供が必要

「あいつを殺す包丁は用意した。行動パターンも調べてあり、あいつは次の土曜にジムにいく。俺は駐車場で待ち伏せし、出てきたところで刺し殺すつもりだ。俺の決心はかたい」

というように、具体的に計画していて実行性がきわめて高いと判断した場合は、倫理上見過ごすことはできません。

③の詳細

◆守秘義務が優先

 「子供に厳しくあたってしまう」「手を上げたことがある」等は、正常な親子関係でも出てくる話です。このような話では守秘義務を優先します。

 

◆情報提供が必要

「毎日かならず娘をバットで殴っていて、それが楽しい。今日も帰ったら痣を一つ増やしてやるつもりだ」

というように、虐待が疑われる場合、児童保護法によって報告義務が生じます。

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